Japanese Nuclear Emergency: EPA's Radiation Monitoring
今回の福島第一原子力発電所の事故によって放出された放射性物質の値は、特殊な場合(例えば発電所構内の土壌中のストロンチウム、プルトニウム量)を除き、ヨウ素とセシウムの値にのみ限って発表されてきている。日本のマスコミ各社やフリー・ジャーナリストが、東京電力や原子力安全・保安院、原子力安全委員会に対して、より詳細な資料の公開を強く要求しているにも関わらず、これまでデータを収集しているところだとか、解析に時間がかかっているなどを理由にして公開を避けつづけている。放出されている放射性物質が2種類であるなどということはあり得ないことで、事故発生以来これまで、頑なに公表を避けていることは何らかの「意図」が働いていると考えざるを得ない。
米国環境保護庁(EPA)では、日本の原発事故の影響による米国内の放射性物質のモニタリング・データを一般米国民に対して公開しており、そのデータには、アメリカ国内ではヨウ素131・セシウム137以外に、バリウム140、コバルト60、セシウム134、セシウム136,ヨウ素132,テルル129,テルル132の検出値が示されている(検体は、大気中、雨中、飲料水、牛乳を対象としたデータが個別に発表されている)。データは3〜4日から1週間ごとに更新されており、常に最新の情報を入手することができる。
サンプル・データ(Sorted_RadNet_Laboratory_Analysis.xls)
2011年4月26日現在の米国各州(のモニタリング・サイト)における、大気中、雨中、飲料水中の放射性物質検出量をまとめたエクセル・ファイル。ただし表中の単位はpCi/m3。
米国ですら、このような情報が広く、しかも常に最新のデータにアップデートされたかたちで公表されているというのに、日本はいったいどうなっているのだろう。
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この米国環境保護庁(EPA)のデータ分析については、日本の「中鬼と大鬼のふたりごと」というブログで詳細な解析をされている方がおられる。大変貴重な情報なので、勝手ながら以下に引用させていただく。
米国でプルトニウム・ウランが検出される:過去20年間で最大値!プルトニウム239がハワイで43倍・カリフォルニアで11倍
米国環境保護局(EPA)のデータベースを 詳細に調べてみたところ、3月下旬から4月初旬にかけて行われたグアム・ハワイや米国西海岸での計測において、異常な濃度のプルトニウム・ウラン・ストロ ンチウムが検出されていたことが分かった。これにより福島第一原発から最も毒性の強いプルトニウム・ウランとストロンチウムが大気中に飛散していることが 裏付けられた(当然海中にも放出されていることになる)。この事実に日本の政府・マスコミ・東電・御用学者はだんまりを決め込んでいるが(米国政府もアク セスの多い一般向けのページにはごく一部の放射性物質の情報しか掲載していない)、すでに海外の専門家の間やネットでは隠しきれない事実になりつつある。(以下省略)
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